P-MIX Studio 取扱説明書

イベント現場向けのプレイアウトアプリ:シーン、プレビュー/プログラム、トランジションとメディア管理。メニュー類は英語表記のため、本書では英語名を併記します(macOS のキーは Cmd)。

1. 概要

P-MIX Studio は、イベント現場で複数素材を素早く切り替えるためのアプリです。シーン(Scene)で内容を整理し、Preview(PRV)Program(PGM) の2系統で監視し、CUT/MIX/FTB でハードカット・クロスディゾルブ・フェードトゥブラックを行い、外部ディスプレイへ出力できます。

メニューや一部ボタンは英語です(File、Edit、Settings、Hotkey Editor など)。本書の英語名と照合して操作してください。

2. 起動とプロジェクト

2.1 新規・開く

  • 新規プロジェクト: Cmd+N または File → New
  • 開く: Cmd+O または File → Open.pmix を選択。
  • 終了: Cmd+Q

2.2 おすすめの流れ

シーン順と各シーン内レイヤーを決めてからメディアを読み込み、Preview で確認し、本番前に Program とトランジションをリハーサルします。

3. 画面構成

  • 左: メディアブラウザ(Media Browser)。動画・静止画・音声・PDF を現在のシーンに追加。
  • 左寄り中央: シーン一覧。選択中シーンが Preview に送られる。ダブルクリックやショートカットで Program へ送出。
  • 中央: Preview と Program の2画面。下段に CUT/MIX/FTB と再生操作。
  • 右: レイヤーパネル(重なり順・表示/非表示・ループなど)、ミキサー(Mixer)など。ウィンドウ下部でシーンカードの幅(W)・高さ(H)を調整。
  • メニュー: File(新規/開く/保存)、Edit(Hotkey Editor)、View(Mixer など)、Settings、Help。

シーンカードサイズ:下部の W はおおよそ 120~360、H は 50~280 の範囲でスライダー調整。

4. 対応メディア形式

種類形式備考
動画MP4、MOV、M4V、MKV
画像PNG、JPG、JPEG、WEBP、BMP1枚あたり目安 10MB 以下。大きい場合はキャッシュ時に縮小されることがあります。
音声MP3、WAV、AAC、FLAC、M4A
文書PDFPPT 相当レイヤーとして扱い、ページ送り可能。1シーンあたり PDF は1つまで

PPT/PPTX はそのままでは開けません。PDF に変換するなど、現場の運用に合わせてください。

5. シーン管理

5.1 追加・削除

  • 追加: シーン一覧の 「+」/Add Scene。名前は「Scene N」形式が初期値。
  • 削除: 選択後 「−」/Remove Scene、または右クリックで Remove Scene。

5.2 名前の変更

カード上の名前をクリックして編集、または右クリック → Rename Scene

5.3 並べ替え

Reorder Scenes で各シーンに 1~N の番号を割り当て(重複不可)、確定すると並びが更新されます。左右矢印で選択シーンを切り替え(Preview 連動。詳細はショートカット一覧)。

6. レイヤーと重なり順

各シーンに複数レイヤー(Layer)を持てます。リスト上ほど手前に描画され、最下行が背面です。

Layer パネルでドラッグまたは Move Up/Move Down で順序変更。メイン動画は下寄り、テロや PDF は上に重ねることが多いです。

7. プレビュー、プログラム、出力

  • Preview(PRV): 送出前の確認用(プレビュー側の挙動に準拠)。
  • Program(PGM): 現在の番組出力(メインライン)。
  • 外部出力: F12 で外部スクリーン出力のオン/オフ(環境により異なる場合があります)。

8. 再生とトランジション

8.1 再生操作

  • 再生/一時停止: Space
  • 停止: S

Program 側の動画/音声は再生状態に連動します。Preview で再生するには、先に対象シーンを選択してから Space を押します。

8.2 CUT、MIX、FTB

  • CUT: トランジションなしの即時切替。シーン選択後 Enter または C。数字 19 で対応番号のシーンを直接 Program へ(Cut)。
  • MIX(AUTO): クロスディゾルブ。まず MIX を押すか AM でモード選択し、続けて Enter または C で実行。現行バージョンの実装では合計時間は約 1 秒に固定(前半約 0.5 秒で現在の Program 画面をフェードアウトし中点で Preview のシーンへ切替、残り約 0.5 秒でフェードイン)。ボタンのツールチップにある 1 秒クロスディゾルブと一致します。ミリ秒単位の長さはメイン画面からは変更できません(コード上も 1 秒に固定)。
  • FTB(Fade to Black): ブラックアウト。B または F でオン/オフ。

9. フェードアウトと自動再生

9.1 動画フェードアウト/音声フェードアウト

  • グローバル既定: Settings の Playback Defaults で「All Video Fade Out On」「All Audio Fade Out On」を有効にすると、各シーンの終了約 1 秒前に動画をフェードアウト、音声をフェードダウンできます。
  • シーン単位で上書き: シーンカードを右クリックし、「Video Fade Out Off」「Audio Fade Out Off」で当該シーンのみオフにできます。

9.2 ループとジャンプ

  • Loop: シーンまたはレイヤー右クリックでループ。終了後に先頭から再生。
  • 終了時ジャンプ(Auto To 1 など): 再生終了後に指定シーンへ自動切替。Loop と排他。Loop を有効にすると End To 系は解除されます。
  • Auto Next: 終了後に次のシーンへ。Loop/End To と排他。

10. 保存と移行

  • Save with file(メディア同梱): Cmd+S または File →「Save with file」。.pmix(JSON)とともに、参照メディアをプロジェクトファイルと同じ階層の pmix_media にコピーし、相対パス(例:pmix_media/...)で記録します。
  • Save PJ only(プロジェクトのみ): File →「Save PJ only」。シーンと設定のみ保存し、メディアのコピーは行いません。既にプロジェクト内の相対パスであればそのまま保存されます。

別の Mac に移すときは「Save with file」を使い、.pmixpmix_media をまとめてコピーしてください。旧バージョンで保存したプロジェクトではメディアが _media にある場合もあり、アプリ側でパス解決を試みます。メディアが見つからないときは元のパスを復元するか、手動で差し替えてください。

11. ショートカット一覧

以下は Edit → Hotkey Editor から変更できます。

キー既定の動作
19シーン 1~9 を Program へ(Cut)
EnterCProgram へ Cut
AMAUTO/Mix モード選択後、Enter で実行
BFFTB のオン/オフ
Space再生/一時停止
S停止
前/次のシーン(Preview へ)。Space 押下中は PDF のページ送り
F12外部出力のオン/オフ
Cmd+NOSQ新規/開く/保存/終了

Windows では CmdCtrl に読み替えてください(対応している場合)。

12. 利用例

  • 現場スイッチング: 数字キーと CUT/MIX で切替、Program を外部モニタやキャプチャへ。
  • 会議・講演: 1 シーンに PDF、別シーンにオープニングやカメラ。MIX でなめらかに接続。終了前にグローバルフェードを利用。
  • イベント: オープニング、エンディング、BGM、テロ画像をシーン分割。レイヤーで前後関係、ミキサーで音量調整。
  • ループ・無人: Loop や Auto To、Auto Next でループ再生や自動進行。